引っ越しをしたことで視点が変わり、人生のファイルを一つ増やした。
自分達が生きて行く事を強く感じて、今の自分の位置感、思想感など既存する
価値観を今一度見直さないとならない流れをつかんだ。
あがらいようのない運命に似た一種脅迫感に満ちた使命感を確信する。
不安と武者震いが交差する。
:自分と人生についての謎:
自己の存在の意味を知りたい、なぜ生まれてきたの?
タダ死ぬだけなの?何故日本にいるの?
きっかけは、駅前にそびえ立つ新築のっぽマンションだった。
とにかく目立ちまくっている。
代官山にも全く同じ見てくれの塔があり、殺伐として生活感のない
異様な存在感に、完全にたじろぐ田舎っぺな自分を感じた。
マンションは言う。関係者の声が聞こえる。
どう?欲しいでしょ。
不動産業者の興奮した、ワキ汗を理解出来た気がした。
地味で控えめな佐藤家の物件選びに業を煮やしてふと漏らした。
何故もっと新しくて、いいとこが、おすすめがあるのに、ここでいいんですか?
知りすぎたエキスパートはぼくを無意識のうちになじった。
価値観の押しつけ。
いらねぇっつうの。
相当に辟易しっぱなし。
駅前の整然とした小ぎれいな抜け感は、この街はニュータウン!移り住んで経済効果を助けてよとの市政の意思を伝えている。
自転車はここに!月額おいくら。
タクシー乗るならここに御並び。
ここを歩けば雨にぬれさせないよ。
これが便利社会日本の行く末の姿なのか。
人は管理され慣れすぎてしまい、すれ違う輩は皆うつろな目つきをしている。
誰かが何でもしてくれるからね。
薄ら寒いよ。
<藤原新也>を知っているか?
この人の本持ってて必然!よかったぁ。
まるで代弁者のごとく時代を切り裂いてる。
勇気を持って自分を守ってよしと教えてくれる。
美しい。
ふと土の匂いの記憶をたどった。
故郷の先祖の墓場に寄り添う老木を憶う。そこから見える夏の青空に問う。
真意とは?
時間の止まった仏間で涼み、畳の上のゴザで眠りに着く。
本来の姿へ。
目が覚めたらすっきりしてるはずだよ。